桜の木の下で、小さな女の子、さくらちゃんが、ピンクの花びらを拾っていました。すると、ふわっとした白い毛並みの猫が、大きな緑色の目でさくらちゃんを見つめました。「こんにちは」と猫は言いました。「私はマメ。君の願いを一つ叶えてあげよう」。
さくらちゃんはびっくりして、目を丸くしました。「ほんとう?」マメは頷きました。さくらちゃんはしばらく考えました。お菓子がたくさん欲しい、新しいお洋服が欲しい…でも、さくらちゃんは桜の木を見上げました。
「桜の花が、もっともっと長く咲いていてほしい!」
マメは「ニャーン」と鳴いて、さくらちゃんの手にそっと触れました。すると、桜の木がキラキラと光り始め、花びらがゆっくりと舞い上がりました。次の日、桜の木は、いつもよりずっと長く、美しい花を咲かせていたのです。さくらちゃんは毎日、桜の木の下で遊びました。マメは時々、さくらちゃんを見に来て、静かに寄り添うのでした。